Hercelot LOG

変な音楽とか

Ableton Live10 公式の紹介を読んだ雑感【回答編】

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↑の記事は、発売前にLive10の新機能アナウンスについて流し読みした感想でした
Live10発売、購入から数ヶ月経って、実際使ってみてどうだったかもメモっていきましょう




  • Wavetable:シンセとしては興味深い 自前波形が使えない一方でPositionが常にCrossfade Morphしてる(カクカクにならない)という割り切りも良いし、円形表示も目で楽しい。Matrix表示の新しい方式や、Filterが2基居る(RoutingはSubOscだけHPFをスルーしたりできないけど)のも好印象。サウンドが決定的にいいかっていうと、使う人の腕次第って感じだし、SerumはWavetableじゃない部分の充実度がすごかったなって改めて感じた(Unison設定の視認性や強いFX)。
  • Echo:これはめちゃ使いやすい 多機能エフェクトって基本的なエフェクトの数珠つなぎで再現できちゃったりするが、それではDelay Feedback Loop内にはどうしても干渉できないので、Echoでしかできないことがある。
  • Drum Buss:話早い。Boom Freqうまく当てるのにEQ8と一緒に立ち上がるようにしとこう。ちなみに基音周波数とか調べるの、Q細いBell型でつまんで探すよりBPFの方がいいよってiZotopeのおっさんが言ってた。
  • Pedal:探りきれてないだけかもしれんがソースを選ぶ印象。ギターには合うのかな。シンセやドラムやネタに使って望む感じにするのはおれにはむずいかも
  • Utility:横幅ダイエットしてほしい Utility使いたいけどBassMonoしたいわけじゃないことがほとんどなので、BassMonoはEQ8とかに移動してほしい(今でもMSモードにしてSにHPFかけたら再現はできるが、けっきょくワンボタンなのがいいんですよね)
  • EQ8:OK
  • Capture:制作途中でやるとProject Tempo上書きされるので覚えておきましょう あるいは制作一番最初の案出しのときだけ使うとか
  • 複数MIDIの同時編集:辻褄は合っててホホーって感じ。予想通りそこまで便利ではなかった(でもある方がずっといい)。つらいのは、alt+spaceは範囲指定再生、noteを選んだ状態でalt+spaceするとそのnoteの長さだけ再生されるのでよく使うんだけど、複数MIDIクリップを見ている時はなぜかこれができない。常設スクラブエリアから途中再生はできるんだから、alt+spaceができないはずないと思うんだが……「複数クリップの中の一部のノートの範囲を選んでいる」じゃなくて「複数クリップの範囲を選んでいる」で止まってしまうという扱いになってるんだね


  • ブラウザ:タグ良いですね〜 しかし検索時フォルダ展開がめちゃ重い。たとえばSAMPLEフォルダを"Shaker"で検索して、Houseフォルダを開き、なんちゃらPackを開き、Percussionフォルダを開く、これだけで5秒くらいかかる。あらゆるフォルダを行き来して目当ての音を探したいんだから1秒かかってほしくないな。会社のぱそこんだと重くないので、なんかたぶんOSがわるい
  • ノート遡上:鳴る時と鳴らない時がある。バーっと流しで聴いてまた途中から聞き直す時なんかは鳴るが、短い範囲を細かくリプレイしまくってる時は鳴らない、という印象。明確に把握できないとむしろ混乱する
  • グループ内グループ:ほんと最高
  • アレンジメントビューデザイン改良:見慣れた Live9が古く感じる
  • セッションビュー:ほぼみてない


  • 新サンプル:会社機でDLしてざっくりチェックした結果、自宅機ではDLしなかった
  • M4L:M4Lプラグイン立ち上げる時のほんのりした抵抗感(Projectに不安定要素を1つ加えた……重いVST立ち上げる時も思う)がなくなっていい感じ。やっぱ起動時の待ち時間が減ったからですね
  • Push・外部接続・マルチチャンネル:OK




アレンジメントビュー

  • (Shift + Drag)オーディオストレッチ:使ってない。ストレッチはWarp Onじゃなきゃ効かないし、そういう時ってマーカー見ながらじっくりやりたい場合が多いのでアレンジメント上でできなくてもいいな。Short SampleでもWarp Onをデフォ設定にしてる人には使い良いかも
  • (Left / Right)クリップを動かせる:クリップの一部を範囲選択してる時に、左右キーで範囲選択解除からのロケータ横移動を期待したら、クリップが分割されて移動する。慣れないなあ、オフにしたいなあ
  • (R)オーディオリバース:OK
  • 縦幅広げるとクリップフェードが常に見える:alt + shift + F をしなくてよくなった
  • クリップの部分ミュート:便利でもあり不便でもあり、つまり慣れましょう。クリップ分割してまでほんとうに指定範囲だけをミュートしてくれるのが嬉しい時と、このクリップとこれとこれをミュートしたいだけだから分割しないでくれ!って時があるね。上記横移動の話とも繋がるが、"クリップが分割されていること”を機能に応じて意識的に管理している場合、これらの別操作で分割が自動発生するのはじゃまだ。とくに長尺のオーディオを分割してしまった時、undo以外で原状復帰するには、片方のクリップをドラッグしてもう片方のクリップの逆端まで引っ張るのが面倒だ。結合(⌘ + J)もあらたなファイルを生成してしまうしね。「同じオーディオファイルからなるオーディオクリップを複数選択したら、ストレッチとかも一括で行える」ということは同一ファイルか判定するしくみがあるってことだから、同一ファイルの結合なら新規ファイルを生成しないでつなぐ、みたいなお助けがあってもいいと思うなあ。まあ結合はノーマライズとかオートメーションの破壊的反映とか役割が色々あるのだが……
  • (⌘ + L)ループオフ:OK
  • (ダブルクリック)空MIDIクリップ作成:サイズはグリッド幅とおなじになる。いつも【適応グリッド:狭い】で作業しがちなんだが、ズームアウトしてる時は⌘ + 1 /2 で調整して〜、ってできるのでいいけど、ズーム寄ってる時に 1/16サイズのMIDIクリップ作られても要らなくて、そこを面倒見ること考えると、範囲選択からの⌘ + Shift + Mのほうが直感的で良い。ショートカット覚えない人向けかなこれは。


オートメーション

  • グローバルオートメーションモード:意外と良い。ただ、ショートカットの A がComputer MIDI Keyboardオンにしてると効かなくて、M が点いてるかいちいち気にしなきゃいけないのが面倒。キーアサインで Q など各々使わないキーに上書きしてしまうのが良いようだ。
  • 点がグリッド吸着:OK
  • 複数点の値を同時表示もできる?:ちがくて、曲線や斜め線の、点がないところのValueも読めるということだった。いいですね
  • 線から離れたとこダブルクリックしてもそこに点ができる:つかわず
  • 点をまとめて水平にも動かせる:つかってないけどいつか役立ちそう
  • Shift押して動かすと垂直/水平どちらか固定:↑をやるならほしいよね


ブラウザ

  • 色タグ:いいっす
  • ブラウザ上でパックダウンロード:興味向きやすくなった
  • ブラウザで別プロジェクト見る時グループも見える:便利便利〜〜
  • ショートカットフォルダ名をLive上でだけ別名にできる:いいよ〜
  • サイドバーの特定のフォルダにファイル投げ込んでも移動しないことがあったの改善:OK

フォルダエイリアスは!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?


ファイル

  • MP3、FLAC書き出し:やはりありがたい
  • 自動バックアップが10個まで作られる:Backup用のフォルダが生成されるので不便さはゼロ。容量逼迫だけ注意だなあ
  • 保存時undo historyが消えない:どっちでもok
  • 録音ファイルの名前に時間が使われる:録音ファイルはありがたいんだが、結合やクロップのファイルにも付いちゃうのはジャマ!むしろリネームの必要が増えることもあり
  • Windows10改善:よかったね
  • 重いセット閉じるのが5〜10倍早くなった:体感してないけどよいのだろう
  • サンプル読み込みが早くなった:体感していけどよいのだろう


グループ

  • グループ内グループ:イェーイイェイイェイイェーイ
  • グループ内のトラックとクリップが全部同じ色になるコマンド:たまにやりたくなる


インターフェース

  • 新フォントと新色、新外観:なれた
  • 「スキン」はなくなり「テーマ」に:へー
  • HiDPI mode on Windows:よかったね
  • ペンタブモード:よかったね
  • あるトラックのクリップの色を全部そろえるコマンド:いいんじゃないでしょうか
  • 一部、60fpsの動きに:スクロールがぬるぬるなの思ったより嬉しい
  • Windows10改良 よかったね
  • 波形メッチャ拡大した時にサンプルドット見える:はい
  • ピアノロールのFoldがグローバル扱い:それ自体はいい
  • ドラムラックのFold Offで全鍵見えるのやめた:それ自体はいいが、たとえばInstrument RackにDrum RackとSimplerを入れ、C1〜B1をDrum Rack、C2〜をSimplerにトリガーするように、キーゾーンチェーンセレクタを設定すると、Drum RackのC2以上にダミーのSampleをロードしとかないとピアノロールにC2〜出てこないんですよね、不便
  • ピアノロールのPreviewがグローバル扱い:OK


Max 4 Live

  • LiveにMaxがバンドル:気楽に使えるようになった
  • CPUにやさしくなった:OK
  • いろいろCore Library側に追加:OK


ミックス

  • Split Stereo Pan Mode:L入力をR出力に混ぜてくようなパンにはできないのでいまいち。入力それぞれのGain調整もできないので、Monoの音をStereo Fileの片チャンネルに録ってしまった時、Utilityを立ち上げる必要なくセンターに持ってこれるとか?
  • ドラムラック内でリターンをバスに使える:まだ使ってないけどOK。いままでDrumRack内でInstrument Rack組んでたのがより見やすく。

ていうか今更気づいたんですけど、Rack内ReturnチェーンのOutputをプロジェクトのSendトラックに指定できたのね!つまり、Drum Kitの中からクラップとハットだけ全体のSend Reverbに送りたい、Drum Rack内にあらためて同じReverbチェーンを作りたくないなら、空のReturnチェーンを作ってSendに投げる事ができる……すばらしい。昔、センドとオーディオ行き来してるとなんかトラック間レイテンシーが発生する事あったんですけど大丈夫かな?


ナビゲーション

  • 選択時間ズーム:慣れきってないがよさげ
  • スクロール操作でズーム:はい
  • Show All Tracksショートカット:まあ
  • アレンジ側でクリップの範囲選択するとクリップビュー側もその範囲にズーム:はい
  • 再生フォロー一時停止扱いに:いまいちうまくいかない。フォロー解除したはずが再度フォローに入ってた、となりがち。フォローしてない方を基準にしてほしかった。
  • 既に置いてあるクリップをドロップエリアに持ってくると元トラックのデバイスを再現したトラックができる:ドロップエリアを使うと最後尾にトラックがつくられるわけだが、トラックの並び順を管理してるなら使うことあまりないよね


Push:いいらしいよ


環境設定

  • 入出力系統にユニークネームがつけられる:OK
  • メトロノーム音色の選択肢:OK
  • メトロノームインターバルの選択肢:OK
  • メトロノームを録音中だけ鳴らす設定:いいじゃん
  • コンピュータキーボードからのMIDI入力がデフォOFFに:M でOnできる




おわり

CONCRETE SOUND FOR OUR CHILDHOOD