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Hercelot LOG

変な音楽とか

Luke Vibertの新譜試聴が上がっていたので聴きました

音楽

なんで10日も経つまで誰も教えてくれなかったんだ!!!!!!






というわけで、10/16発売のLuke Vibert新譜『Bizarster』がPlanet Muのページで全曲試聴できます。
http://www.planet.mu/discography/ZIQ363
それぞれ1〜2分の試聴ですが全曲感想書きました。

1. Knockout

We Hear Youと同じくDubstepライクな150ハーフでスタート。Toomorrowも1曲目をイントロとしたらその次150ハーフだったしな。Jungle Hitlerで使ってたパンチのあるシンセベースとレトロなオルガンヒット。マヌケ感強めのシンセフレーズとサスペンスなピアノサンプルの対比が面白い。ComfycozyTally Ho!で聞けたキラーンってSEもあり。あれ何ネタなんだろ

2. Officer's Club

Kerrier District寄り、特に今年出たばっかの『4』寄りのスウィンギンなシンセディスコハウス。Brush the Bushとかの。ベースパターンとか聴くとRespectrumをアップテンポにした感じの印象。

3. Hey Go

こ、これはヤバい!!高速エレピリフでめっちゃ熱い始まり方でお洒落な感じのトラックか〜とおもいきやドロップでヌルっと別世界にぶっ飛ばされる謎曲。やべーなんだこれ……ちょっと今までのルークにない感じ。声ネタの散りばめ方はいつもどおり。

4. Ghetto Blast Ya

中速アーメン4つ打ちハウス!並行移動シンセスタブ!16分ベース!Drop That Ghetto Blaster!!ここまで聴いてフロアライクな曲が多くて楽しいな。フロアトラックにしては情報過多なんだけども。

5. I Can Phil It

やっとWagon的なダウンテンポが登場。しかしネタも堂々としてて、ドラムもタイトでパンチがあるし、歓声まで入るし正統派。(試聴の)終わりの方ではDeep Downでも使われたThe Long Waitネタ(くそかっこいい)も出てくる。

6. Manalog

Ridmik路線だ。バラエティ豊かだなあ。サンプリングほぼなしのアシッドものだけどゆるめのテンポと前に食い続けるクラップでダンス感はなくラウンジーな感じ。ドラムマシンとアナログシンセだけで、生演奏シミュレートな打ち込みでもないのにラウンジーな雰囲気のトリップホップやるのはルークの得意分野。

7. War

#5とは打って変わってかるーくて粗いドラムのHiphop、からPlugふう倍速Jungleに行きそうで行かない……行きそうで行かない……を繰り返す。サンプルネタはまたSpy Musicぽくてかっこいいなー大ネタっぽいけどわからない。唯一まともに空間の広い曲。

8. Bizarster

唯一のフル尺公開曲。Bizarre-ster(奇妙な人)とDisasterとかをかけてんのかな。とにかくこんな曲がLukeの最新作の表題曲であってビザールを名乗るってのがもうたまらなく愛おしい。ルークは上モノサンプルを細かく刻むことはあんまりないし、調性のない?不協な?サンプルばかりで進むのはStock, Hausen & WalkmanとかTipsyとかの感じ。
ちなみにOde To Billie Joeのブレイクスはルーク多用してるけど僕が最初に聴いたのはRhymesterのEGOTOPIA INTROで厨房の頃からめちゃくちゃに好きなんだ……という思い入れもある。

9. Power Press

Kwikwidetraxのアウトロで聴ける子供の声だ。Sentimental Hardcoreでは娘の声を使ってるって言ってたしこれもそうなのかなー。アホシンセリフ、カウベルホイッスル!

10. L Tronic

細かいベースと声ネタがイチャイチャしてるMardi Grasブレイクスのトラック。たぶん今作で一番投げやりな気がするんだけど、このなんとなく曇ってて、でも地に足付かない低気圧みたいな雰囲気はルークの自然体の1つのような気もするんだよな。Throbbing Pouch以前の煮え切らなさしかり。

11. Doozit

イントロはなんかDim Dim (Jerry Dimmer)の曲みたいな雰囲気があったけど、そっから格好いい生ハット倍刻みになる。アルバムの終わりだな〜って感じ。#1, #3しかりBPM140-150のハーフやるの今更ハマってるのか?いいですね。

12. Don't Fuck Around

完全にAmen Andrewsなアーメンジャングル。News of the World EPの未収録曲じゃないの笑 ベースもAmotherfuckerっぽい。パックマンとサイレンマシンと電車の警笛が並列に鳴って、ただ半音ずつ上がっていくだけのシンセビルドアップもアホでかっこいい。

全体的に

8曲目のとこで触れてるけどBizarsterってタイトルのアルバムを作ったことについてさ。今作はこれまでの作品よりサンプル選びが不協和音的というか、まず気持ちよくてその中にクセがあるっていうこれまでの感じ(ここのセンスの高さゆえにルークへの信頼があった)と違ってもっとアンバランスな組み合わせかたになってて、なんか「遊びで境界線を綱渡りしてる」ようなさ、危うい感じというか、まあ落ちる時は落ちるもんだっていうか、いや元からセールス気にして安牌を打つタイプじゃなかっただろうけど、やりたいことやる上で今回は本人的にもムズかったと思うんだよね、その分気合が感じられる。ルークが自分のことを変人だと思ってるかどうかは知らないけど、表向きは奇妙じゃないイージーリスニング(姿勢の問題)だっていくらでも作れるって時に、Bizarreを自称する作品を打って出したってとこにグッときたわけ。かれのコンパイルするNuggetsシリーズとか見てもわかるけど、やっぱルークも凄いdiggerで(最近Whosampledでルークのサンプル元を追うのが楽しい)、当然モンドエレクトロニックみたいのも沢山知ってて、というかそうじゃないとJJPとアルバムも出さないし(あれは作品としてどうかと言われるとそんなになのだが、JJPとルークはシンセ使いからサンプル使いからセンスが近くていいなーと思う。JJPにはメロディセンスが、ルークにはクラブミュージックのノウハウがあるという点で違いがあるけど)。やっぱ好きなことをいつもどおり好きなようにやった結果として、今作では数ある「好きなこと」の中でもバランスとる手間が大変な方を一杯やったんじゃないかな。心や時間に余裕があったのかな。そういうわけで、彼の「好きなこと」を信頼してるファンにとって今作は超当たりだと思う。あー早くフルで聴きたい浸りたい……


あ、ジャケはあんまりピンとこなかった。

CONCRETE SOUND FOR OUR CHILDHOOD