Hercelot LOG

変な音楽とか

2014 Hercelot Works

そういえば書いてなかった。2014にやったことのまとめ。

端的に言ってめちゃくちゃ曲数少ない。。。理由は、
1. 曲聴く方がたのしくってdigってばかりだった。
2. ピアノで作曲するとか、新しい試みして完成までいかない練習曲が多かった。
3. 会社員になった。
などがある。今年はがんばろう(すでに1月おわったけど)。




オリジナル曲

Wendy (got to be pixie dust)


塵になったウェンディ
edsillforRecordingsのコンピレーションアルバム"StarFable-星新一Tribute-"に提供したトイワルツ。
仕事中に何時間も鍵盤と向き合う日があってその過程で初めてピアノで作曲ということをした。
1分くらいの小曲にまとめようとしたタイミングでコンピ公募の話があったので、編曲で世界観を合わせていった。
オマージュ元のショートショート"ピーターパンの島"が好きなのは話にダイナミクスが無くて淡々と進み、氏にしてはオチも弱いんだけど弱いなりに迫ってくる「その世の常識」があって、あんまり時間軸が無いというか、性質の表現で一本通して締めくくってる感じが、その、作品形態問わず僕は好きで。星新一は基本、奇妙な状況や異世界(近未来とか)のシチュエーションを用意して、その箱庭でプログラムが走った時に、その世界では当然のことが起こり続けてるだけなんだけど、読者からすると想像の及ぶ動きから突然意外な展開にオチる、みたいな感じで。そういう中でピーターパンは原作がある(「エヌ氏」じゃなくて「ウェンディ」だ)し、一回性のリザルトよりプログラム自体に焦点が当たっててちょっと変わってる。物語より概念が好きな自分を再確認した。ちなみに、pixie dustはティンカーベルの魔法の粉のことなんだけど、妖精の塵芥ともとれるのが良い。cat deadで検索しちゃ駄目だよ。


sucklin playa


乳飲みゴリラ
CASIOのRapmanというかっちょいいおもちゃキーボードのドラム音がこれまたかっこいいという話。実物持ってないからサンプルだけど……
あとRapman 2にあたるDJ-1っていうカセットの挿さるキーボードとか、その他80年前後のPCMおもちゃのサンプルだけで作った。




COVER

sheep and box


ひつじと木箱
エリック・サティの超有名曲『ジムノペディ第1番』のカバー。
サティは"家具の音楽"だとかアンビエントとか静物っぽい作品やる人で、ジムノペディも装飾をかなり廃することで美しさの際立つようなものだと思うんだけど、それを台無しにする感じで小物・雑音がチャカチャカ鳴るアレンジにした。Pascal Ayerbeの影響が絶大。あとThe Books。このへんからBPMのオートメーションを細かく書き込むことを覚えた。
THUMPでAnamanaguchiがミックスに使ってくれたり、2014作った中では一番評判が良かった。


weave our time


やっぱり誰でも知ってる超有名曲の『結婚行進曲』カバー。
ジムノペディと全く同じ手法でやったので2時間くらいで出来た(ジムノペディは2日くらい)。
The Wedding Mistakesのリリパに出るために仕込んだWedding March。


DE DE MOUSE - light night dance (Hercelot holiday work)


DE DE MOUSEさんの2ndアルバム収録曲のカバー。
色々音源を試してる時に、手が勝手に弾いたメロディがデデさんの曲だったので勢いで作った。
録音状況悪い古さをオールソフトウェアプロセッションで演じる試みでも有り。自分、マスターにLPFもHPFもガッツリかけるの好きすぎて……
ちなみにアートワークは、自宅近くに廃棄されていたぬいぐるみたちの写真。持てるだけは回収した。




REMIX

The Wedding Mistakes - Marriage for Dance (Hercelot Remix)


Miii & LASTorder、WDMSのRemix。これ収録盤が最近CD化してリリースされた様子。
Pogoマナーのビートやってみたかったとか、RAUJIKAになりたかったとか色々影響はありつつも素材貰って浮かんできたものそのまま作った感じ。ほんとステム素材が良すぎた。そしてYAMAHA XGのブラス、このあたりから毎曲使うことになるケーリースネアなど。
メロディ足したり原曲リフこね回したり、サンプリングも好き勝手できて一番自分っぽくて気に入ってる。


神前美月 - HOW'S IT GOING? (Hercelot Remix)


映画『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』主題歌Remix。原曲プロデュースはtofubeats氏。
女子流Remixの時にアウトロでだけ2beatやって、やっぱりBPM110の2beatは最高にハッピーだな……という気持ちをぶり返しての再挑戦。多分原体験がcapsuleとかになる世代なんですけど。Koftaとか。ハヤシベワークスとか。
previewだと聴けないんだけど間奏が気に入ってる。
CDの他にVinylカットもされております。


MEISHI SMILE - STAR (Hercelot Remix)


sKILLupper x Maltine Records企画にてMEISHI SMILEのRemix。
こちらも"BPM110の2beatは最高にハッピーだな……という気持ち"のあらわれ。原曲の8分階段なシンセリフがトイピアノにめっちゃ相性良くてよかった。あと、ブラシのジャズドラムってなんか汽車っぽい気がして汽笛も入れた。気分はキラキラの銀河鉄道。STARだし。
歌メロを原曲の5度上にシフトし、リフは元のままで、それをリハモで繋いでいる。というのはリフフレーズだけ聴いてバッキング作って+12の歌乗っけようとしたらコーラスとぶつかってるの気づかなくって、やむなく+7にしてHPFした+12を薄く混ぜるみたいな結果になった。
イントロが3拍子なのは、原曲を最初聴いた時にイントロの遅い部分が3拍子だと勘違いしてそのまま採用した。風船、オルゴール、やかんの沸騰。
MEISHI SMILEの音楽性は「荒んだ内省で自己対話から外界を睨み直そう、能動的な建設ではないけれど。」みたいなニュアンスを感じるのでそこにただかわいくてプワプワ〜なことやるの良くないなと思って、じゃあどういう世界を設定するかってなるともう時間を巻き戻すしかなかった。「暖かく幸せな部屋の窓から冬の夜空を見上げて、星の合間に銀河鉄道を見」た幼い頃の現実と空想の2視点を曲に配して、それを遠い時刻から聴く。今はもう空想に飛び込むこと自体が現実逃避かのような自責に追われてしまう。そういう現在の現実を前提に無垢なことやるとひたすら甘くなってくる。かわいいものの先の茫洋たる虚無。幼い頃はピンクの風船が割れたって笑ってオシマイだったけど、今は、明るく甘く可愛いものの中身が空洞であることを、わかっちゃいるけど、目の前で証拠を見せられるのが怖い。まあ僕の思いとしては、かわいいものと決別して現実に戻れ!というよりは、回想の咀嚼に浸って戻ってこれなくなろう、幸せな記憶、データに居残りしようっていう不健全な向きではある。




MIX

mouton to cotton


block.fmに提供した30分Mix。
BPM110のファイン/キュートポップ。トイサウンド、フレンチテクノポップ、カットアップ、子供の声、シロフォンにグロッケン、よくわからない金属音など。
このMixやったお陰でWDMSリミックスのイメージが固まった覚えがある。




その他

SPIN.DISOCOVERY-Vol.1- 出演アーティスト紹介.1【Hercelot】 | Spincoaster(スピンコースター)

イベント出演時、Spincoasterに書いていただいた紹介記事。

Rootscoaster Vol.1 / Hercelot | Spincoaster(スピンコースター)

同じくSpincoaster、アーティストのルーツを3曲で語るという記事。

Seiho & Obey City “Way Cool Winter Tour 2014” – Segment 1 | The Buzz | MTV 81

MTV81。UNITでライヴやってウワーって楽屋帰ってきたら休む間もなく突然インタビューされてキョドるしかなかったやつ。

  • 城久慈宙 氏のバンドと音源に作曲で1曲提供しました。
  • 同上、編曲も一つしました(今年音源化されます)。
  • 色んな人のMixに使ってもらいました(ありがとうございます)。
  • 色んな動画のBGMに使われていました(ありがとうございます)。
  • ニコニコ動画で音MADなどが作られていました(がんばってください)。
  • 別名義も毎年4,5曲作ってるんだけど今年は2曲だけです。

 



出たイベント

12/28 温泉 @綱島ラジウム温泉~東京園
10/31 YA3i presents 5th Anniversary HALLOWEEN Party "#GANGLAND” @渋谷LoungeNEO
10/11 sKILLupper x MALTINErecords presents “STAR” @渋谷2.5D
9/27 社内ライブでバンドを
8/30 なんかワークショップでおもちゃを
8/23 Sukimapolis 2 @青山蜂
8/2 The Otherman Show X -RAVE SAMURAI vs PARTY NINJA- @新宿Be-Wave
6/27 HAPPY HARD RAVE @渋谷club asia
5/30 UNIKE -5th Anniversary- @渋谷LoungeNEO
5/5 東京 @恵比寿LIQUIDROOM
4/6 ウェディング・セレモニー -The Wedding Mistakes "Virgin Road" Release Party- @恵比寿KATA
4/5 SPIN.DISCOVERY-Vol.1- @青山Le Baron de Paris
3/20 作曲研 追い出しコンパ @早稲田茶箱
2/22 最近つぶれた服屋でDJを
2/10 Seiho & Obey City "Way Cool Winter Tour 2014" @代官山UNIT



す、少ねー!オファーしてくださった方々ありがとうございます。
途中からライヴやめて、DJオファーのみ受けていました。
準備に時間使えない…曲目が足りなくて自分の世界が作れない…ダンスチューンじゃないライヴの在り方って…などの悩み。
それでも「ライヴやれよ!」という声が僕まで届くこと度々あるので、がんばるので、まだ見捨てないで!



おわり

CONCRETE SOUND FOR OUR CHILDHOOD